在宅訪問診療
通院が困難な方に対し医師があらかじめ診療の計画を立て患者さんの同意を得て定期的に(例えば1か月に1回あるいは2週間に1回など)患者さんの自宅などに赴いて行う診療が『訪問診療』です。当院は『在宅医療支援診療所』となっておりますので治療や経過観察をする医療行為を24時間体制で対応しています。
また急な症状の変化で予定外に患者さんの自宅などに赴いて行う診療を『往診』といいます。
(『往診』については可能な限り対応いたしますのでご相談ください。)
訪問診療とは
訪問診療とは、医師や看護師が患者さんの自宅を訪問し、医療サービスを提供することです。通院が困難な方や体の不自由な方、または高齢で外出が難しい方など、さまざまな理由で病院へ行けない方が利用していて、患者さんが安心できる自宅という環境で医療サービスを受けることが可能です。
特徴
患者さんの健康状態や生活環境に合わせて柔軟に対応できることが特徴です。例えば、慢性的な疾患の管理から急性期の治療、予防医学にいたるまで、幅広いニーズに応えます。また、医師が直接患者さんの生活環境を見ることになるため、より具体的で実践的なアドバイスを提供することができるでしょう。患者さんのQOL向上にも大きく寄与することが期待されます。
訪問診療で受けられる主な診療内容
訪問診療で提供される診療内容は、患者さんの健康状態や必要に応じて多岐にわたります
定期的な健康チェック
高血圧や糖尿病などの慢性疾患を持つ方に対して、定期的な健康状態のチェックを行います。血糖値のチェック、その他必要な検査を自宅で行うことが可能です。
また、普段のかかりつけ医であることで「いつもと何か違う」に気づける存在でありたいと考えています。
薬の処方と管理
慢性的な疾患や病状に合わせた薬の処方、調整を行います。薬の効果や副作用についての説明も行い、自宅における正しい服薬指導を受けられます。
リハビリテーション
手術後の体力低下のリハビリテーションや加齢による運動機能の低下、脳卒中・脊髄損傷などの後遺症に対するリハビリテーションを行えるよう訪問リハビリや訪問看護ステーションに指示を出すことができます。
そこで自宅での生活に必要な身体機能の回復向上をめざします。
緩和ケア
がんなどの末期疾患を抱える患者さんに対し、痛みや苦痛の緩和、精神的なサポートを提供します。患者さんの尊厳を保ちながら、できるだけ快適な日々を過ごせるように支援します。
生活習慣病の管理
高血圧や高コレステロール、肥満など、生活習慣病の管理と予防に関する指導が行われます。食事や運動に関するアドバイスを提供することで、健康的な生活習慣をサポートします。
訪問診療を受けられる人の条件
訪問診療は、自分一人で通院することが難しい方に対して提供されるサービスです。具体的には、以下のような条件を満たす方が訪問診療を受けられます。
加齢で体が弱っている方
加齢で体が弱っていて、一人では通院できない方は訪問治療を受けることができます。高齢になると自然と体力や免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。また、転倒のリスクが高まるなど、日常生活にも支障が出ることがあります。そうした高齢者の方は移動が難しいため、自宅での訪問診療を受けることが理想です。
認知症を患っている方
認知症を患っていて、一人で通院しても医師の話を理解できない方も対象です。認知症の方は、病院への移動が困難であるだけでなく、環境の変化によって混乱を引き起こす可能性があります。そのため、慣れ親しんだ自宅での診療が、患者さんにとって安心な場合があるでしょう。また、ご家族の方の負担も軽減することができます。
近い将来に通院が難しくなることが予想される方
現在は通院できているが、疾患の進行や末期がんなどで近い将来に通院が難しくなることが予想される方も、訪問診療の対象となります。早めの段階で訪問診療を利用することで、健康状態の悪化を防ぎ、生活の質を維持することができるでしょう。
在宅訪問診療を受けられるエリア
訪問診療は特定の範囲内で提供されるサービスです。具体的には、診療を行う医療機関から半径16km以内が、保険適用の訪問診療可能範囲とされています。この範囲を超える場合、通常は保険診療の適用外となり自費での治療が必要となります。ご不明な点はお問合せ下さい。